2006-01-01から1年間の記事一覧

シネマヴェーラで『新ドイツ零年』を見てくる。自分の教養の無さを痛感させられる。フランソワ・ミュジーの音響が本当に凄くて印象に残った。帰りに図書館に寄って松浦寿輝『ゴダール』を借りて家の近くの喫茶店でパラパラ。『新ドイツ零年』に関する所を先…

『本当の話』 ソフィ・カル

本当の話作者: ソフィカル,Sophie Calle,野崎歓出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1999/10/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (20件) を見る ソフィ・カルのことを目にする度に、ずっと前から知ってるような気がしてもやもやし…

「揺らぐ近代 日本画と洋画のはざまに」@MOMAT

「揺らぐ近代 日本画と洋画のはざまに」を見に竹橋まで。企画の狙いについては、日本画/洋画という区別の自明性を疑い、そのカテゴライズを揺らそうとしている、なんてことを確認しておけばいいと思う。その狙いを受け止められたかどうかは別として、とても…

・ストローブ=ユイレ『アンティゴネー』 人の影響で最近ちょっとずつ映画を見てる。中でも印象的な程眠かった『アンティゴネー』について少しだけ。ギリシャの円形劇場でのブレヒト版『アンティゴネー』の上演をそのまま映画したのか、映画のための上演だっ…

『ONE OUTS』 甲斐谷忍

ONE OUTS 1 (ヤングジャンプコミックス)作者: 甲斐谷忍出版社/メーカー: 集英社発売日: 1999/06/01メディア: コミック購入: 2人 クリック: 101回この商品を含むブログ (73件) を見る 今ヤンジャンで『LIAR GAME』という『カイジ』のような駆け引きマンガを描…

『戦争詩論 1910-1945』 瀬尾育生

戦争詩論作者: 瀬尾育生出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2006/07/19メディア: 単行本この商品を含むブログ (8件) を見る 大逆事件による国内における体制/反体制への分解。 韓国併合によって国民国家として発展してきた日本がその国民的な統合の枠を超えてあ…

ABCに行ったらいくつか気になる本があったのでメモメモ。Weak and Diffuse Modernity: The World of Projects at the beginning of the 21st Century (Skira Architecture Library)作者: Andrea Branzi出版社/メーカー: Skira発売日: 2006/11/21メディア: ペ…

寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2003/03/01メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 22回この商品を含むブログ (92件) を見る沈黙博物館 (ちくま文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 20…

二匹 (河出文庫)作者: 鹿島田真希出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2005/12/03メディア: 文庫 クリック: 10回この商品を含むブログ (21件) を見る 裏表紙にあるっていう言葉はとても興味深い。春ならざる青春を生きる純一と明。純一は狂犬病>に感染して…

ベルリン・天使の詩 [DVD]出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ発売日: 1998/10/25メディア: DVD購入: 1人 クリック: 88回この商品を含むブログ (96件) を見る 友達に薦められて見た。天使の視線とカメラの視線の類縁関係を思ったりした(ないものと扱…

僕は「好物は塩です」ってくらい味がわからない人間なので、親がいつも「昔からいいものを食べさせてきたのに…」と悲しそうな顔をします…。わりと頻繁に吉兆に連れて行ってもらってたらしいんだけど記憶になさすぎる、ワンモアバブルプリーズ。バブルといえ…

国立国際美術館

そういや先日、って言ってももう結構前なのかな…、平坦な生活をしてるので何が何時のことだったのかよくわからない。えっとそうだ甲子園の抽選があった日だ。中之島を自転車で爆走してたら何故か高校生が死ぬほどたくさん居て全然進めなくなったので、心の中…

『バビロンを夢見て―私立探偵小説1942年 (新潮・現代世界の文学)』 R・ブローティガン 現実逃避を最高に洗練された形で行うことが出来る主体であっても、現実が持つ重力に引っ張られてしまうこの不思議。私立探偵C・カードは現実では最底辺を生きているが、…

『薔薇の名前』

薔薇の名前 特別版 [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2006/07/14メディア: DVD購入: 2人 クリック: 28回この商品を含むブログ (20件) を見る 腐る程暇を持て余していたので映画を何本か借りてくる。とりあえず1本目は『薔薇の名前』。…

学生生活最後の夏休みだから…1.せっかくだし旅行に行く、2.せっかくだしごろごろするという2つの選択肢がある中で僕は当然ごろごろをチョイス。自動でご飯が出てくるシステムを求めて実家に帰ってきてごろごろしている。というか長期休み毎に実家でごろごろ…

『ジョン・ケージの音楽』 ポール・グリフィス

ジョン・ケージの音楽作者: ポールグリフィス,Paul Griffiths,堀内宏公出版社/メーカー: 青土社発売日: 2003/06/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件) を見るケージ:プリペアド・ピアノのためのソナタとインターリュードアーティスト…

 小学生の作文

「正しい戦争」は本当にあるのか作者: 藤原帰一出版社/メーカー: ロッキング・オン発売日: 2003/12/03メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 47回この商品を含むブログ (48件) を見る 戦争を違法化することによって、戦争を起こした集団・国家に対して制裁を…

 ジャニス日記

小杉武久《Catch Wave》 ぐわんぐわんしてる。「時間」を感じることはできないけど「空間」を感じることはできる。ずっとオシレーターによるドローンと即興のヴァイオリンが波を支えながら波に揺られているような。そして、この僕も。目を閉じて聴くと平衡感…

READINGS〈1〉建築の書物・都市の書物 (10+1 Series)作者: 五十嵐太郎,メディア・デザイン研究所出版社/メーカー: INAXo発売日: 1999/10/20メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (8件) を見る 朝何となく手元にあるこの本を手に取ると、森川…

デス博士の島その他の物語 (未来の文学)作者: ジーンウルフ,Gene Wolfe,浅倉久志,柳下毅一郎,伊藤典夫出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2006/02/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 56回この商品を含むブログ (135件) を見るジョン・ランプリエールの…

『イレイザーヘッド』

イレイザーヘッド 完全版 [DVD]出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ発売日: 2000/04/24メディア: DVD クリック: 9回この商品を含むブログ (53件) を見る 作品内で現実と非-現実が撹乱されてしまい、途中からラジエーターの内/外を判断することを止め…

『ジェローム神父』 サド

ジェローム神父 (ホラー・ドラコニア少女小説集成)作者: マルキ・ドサド,会田誠,Donatien Alphonse Francois de Sade,渋沢龍彦出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2003/09/01メディア: 単行本 クリック: 62回この商品を含むブログ (40件) を見る すると容易に理…

ジャスパー"吉田"ジョーンズ

実家に帰ってきてます。部屋を片付けていたときに出てきたのがこれ。 小学校の図工の授業で作った、セロハンテープを使うためのアレ。皆が怪獣だとかなんだとかを題材にする中で一人、平面である算数の教科書の「めあて」のマークをそのままオブジェ化したも…

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000068HY9/503-0637495-6343927 日月火とぶっ続けでこのゲームをやってました。やっとクリア。ちなみに日曜日は誕生日で、友達にお祝いしてもらいました。上に紹介した写真集はそのプレゼント。どうもありがとう。

就職活動中、電車の中なんかで読んでいたもの。Bolero―世界でいちばん幸せな屋上 (ミルリトン探偵局シリーズ 2)作者: 吉田音出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2000/06メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (24件) を見るThink―夜…

『新・建築入門』、『反オブジェクト 建築を溶かし、砕く』 隈研吾

以前に書いた飯島洋一の単純に建てるでもなく、ニヒリスティックに建てないでもなく、という、言うだけなら簡単な問題に対して建築家の側で何かやっているのが隈研吾なんじゃないかと思う。 僕は今年で大学4年生になり(なってしまい)単位もあらかた取り尽し…

就職活動をしていたので暫く更新するようなことがなかった。準備期間に延べ1ヵ月、実際に活動していたのが1週間。スーツを着て丸の内辺りをブラブラするのはダルかったけど少し楽しくもあった。髪の毛伸びっぱなしで少し茶色い頭で就職活動していた(し、さら…

"O-Nest 10th anniversary music festival"@O-nest

world's end girl friend(weg)を聴きに行ってきた。僕はそんなにライブなんて行く方じゃないのだけど*1、それでもあえて今までのライブ体験と比較すると特異な体験だったように思う。 今までのライブが楽しかったのは、身体的な運動を伴う精神の昂揚によるも…

ネタバレを含む

リリイ・シュシュのすべて 通常版 [DVD]出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2002/06/28メディア: DVD購入: 3人 クリック: 227回この商品を含むブログ (380件) を見る 今更だけど『リリイ・シュシュのすべて』を見た。岩井俊二作品はこれで2…

全ての絵画は「痕跡」?という問題への冴えない解答

20世紀美術 (ちくま学芸文庫)作者: 高階秀爾出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1993/04/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 22回この商品を含むブログ (17件) を見る 「痕跡」展に出品されている数々の作品は、インデックス性どうこうよりも、絵画のオブジ…