『中核vs革マル』 立花隆、『人間失格』 太宰治、「最後の変身」 平野啓一郎

 風邪気味だったので軽く読めそうな本をブックオフの100円コーナーから文芸誌を含む3冊を見繕って購入、そして引きこもる。『人間失格』はイジメに関わる小説だった気がしたんだけど…それはドラマだったね。『中核vs革マル』はこの問題に関する教科書としてすごく面白い本だった、中核派革マル派の両方の機関紙の情報が主な情報ソースなんだけど、そのズレから事実を照らし出していく作業は言葉で言うほど簡単なことではない、それぞれの組織の成立、その性格の違いなんかもはっきりとわかったし、良書、けど下巻を買って読むかどうかはわからない。平野啓一郎「最後の変身」はカフカ『変身』論+引きこもり論のような感じだけど、実際には阿部和重アメリカの夜』と同じく、「僕は(私は)普通のサラリーマンなんかにはならない」と思っている自意識過剰なボーイズアンドガールズが読めばいいと思う、そうはてなダイアリーをやってる君たちなんかには多そうだね。平凡な人生でもいいじゃない、と僕が思えるようになったのは極最近。