近代麻雀、現代麻雀

 『リスキーエッジ』が終わってしまったいま、一番楽しみな麻雀マンガは『東大を出たけれど』。牌姿や打ち筋と人生を重ね合わせる手法ってしばしば見るけども、こう行き場の無さや葛藤のようなものをこう巧く表現している麻雀マンガはそう見ない。ただ、それが文学的な手牌であるだけではなくて、そこから一歩、少なくとも卓内では進行が見られる(こともある、それは麻雀の巧さによって)ところが麻雀マンガとしてすばらしい。

 あと最近僕が見続けていたゲーム実況が立て続けに最終回を迎えてしまって悲しい。特にobasanによるFF6実況が終わってしまったことは特に悲しむべきことだった。最後の方は次第に形成されてきた自分のキャラを意識し過ぎている部分もあったけど、編集の面白さとキャラクターへの愛情は、世間で過剰に信奉されている「現実」というものからのアジールとなってくれた。ゲームの世界が現実じゃないなどというバカバカしい戯言には付き合ってられない。あなた達の方こそもっと広く現実を見るべきなのだ。
 それにしても、しんすけ達はもう帰ってこないのだろうか。ゆとり組の動画、それも特に4人全員が参加している動画(運動会、桃鉄、それにイデオンを加えてもいいだろうが)が僕たちに与えるあの感動はもう帰ってこないのだろうか。ボルゾイ企画などにはもちろんだが(とはいえのび太のBIOHAZARDの更新を心待ちにして観ていたことはここで告白しておこう)、羅刹ラジオにすら託し切れないものを彼ら4人の動画は持っていた。それは作りこまれたフィクションであったとしても、歴史のようなものに依ってしか立ち上がってこない親密さがそこには確かに存在していたように思う。

 
 実家に帰ってきてもう2年も経ってるのに、こんなこと今更なんだけど…すごい勢いで1人暮らししてたときの本が見当たらない。河原温の『全体と部分』展のカタログとか、2冊あったはずの『モダニズムのハードコア』も1冊しかないし、スラムダンクのポストカードもない!色んなとこに色んなものを預けたことは覚えてるんだけど、何をどこへ、ってなると思い出せない…。ここにあるよって人は教えてください!