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 最近は他に種村季弘畸形の神 -あるいは魔術的跛者』やら、ウォーラーステインアフター・リベラリズム―近代世界システムを支えたイデオロギーの終焉』やら木村敏偶然性の精神病理 (岩波現代文庫)』を電車の中で読んでいた。ウォーラーステインリベラリズムの欺瞞工作は限界まで来ててもうリベラリズムの時代は終わりー、けど後はどうなるかちょっとわかんないな…ってことを言ってると思ったんだけどどうなのかな…。木村敏のは読んでいると僕達人間の身体だとか生命だとかが海の中に浮いている小島のように思える、そして僕らはいつでも海に帰りたがっている(死の欲動)。あ、そういや飯島洋一現代建築・アウシュヴィッツ以後』もドイツのノーマン・フォスター「ライヒスターク」とピーター・アイゼンマンの「ホロコースト・メモリアル」を比較しながら、ライヒスタークは戦前のドイツの建築様式を採用してることを指摘しつつ、ドイツは戦争体験を抑圧しているなんてことを書いていた気がする。みーんな似たようなことを言うもんだね。『境界線の政治学』も面白かった、リベラリズムっていうのはこういう境界線引きに目を瞑っていたわけだね。
 とまあリベラリズムの終焉、みたいな感じな印象を自分に植え付けたところで北田さんのにチャレンジしようかと思う。分厚い本は苦手だからすぐに諦めそうだけど。